朗読劇、どうでしょう。

2008-07-16月末に観に行く予定の舞台のご紹介です.音乃屋の『鬼子母の愛』@中野。 音乃屋さんといえば,3年前の公演「おめでとう」のあまりの出来の良さに感激した次第なわけですが,その3年ぶりの公演とあれば,こりゃ観ないわけにはいきません.私が「趣…

本谷有希子「遭難、」

2008-07-06第10回鶴屋南北戯曲賞を最年少で受賞,また,岸田戯曲賞にノミネートされた作品でもあります.DVDで鑑賞.松永玲子演じる主人公は,一見まともな女教師なのですが,実際には生徒の自殺を見過ごして,そのことに何の罪悪感も感じておらず,真相がバ…

ぐるりのこと

お友達のRっちに誘われて,ぐるりのことを観に行ってきました.お誘いを受ける前から気になっていたこの作品,前評判を裏切らない善い作品でした.オススメ.初めての子供を亡くしたことで鬱病になっていく翔子(木村多江)と,それを見守る法廷画家の頼りな…

転々

高校以来の友Rっちに薦められて,映画「転々」を観てきました.監督は,人気ドラマ「時効警察」の監督,三木聡.主演はオダギリジョーと三浦友和.いやー,良かった.基本的に,かるーいタッチの小ネタ満載映画だと思ってもらえればいいんですが,そのかるー…

寺山修二・蜷川幸雄「身毒丸 復活」

2008-04-02白石加代子×藤原竜也の「身毒丸」が,アメリカ公演に向けて10年ぶりに再演されることになったというニュースを聞いて,発売早々にチケットをとった今回の公演.埼京線の「与野本町」にある埼玉芸術劇場まで出かけて,観てきました.生「身毒丸」.…

劇団、本谷有希子「偏路」

2008-01-1612月から1月にかけて,3本の演劇を観ました.「偏路」はその1本目. 時間がたち過ぎて,感想を忘れかけてきました.●劇団、本谷有希子「偏路」@紀伊国屋シアター東京で役者を夢見た主人公(若月)が,夢破れて北陸の実家に戻ろうとするが, 善…

青年団「火宅か修羅か」

2008-01-16●青年団(平田オリザ)「火宅か修羅か」@アゴラ劇場前回,「東京ノート」が非常に良かったので,再び青年団. うーん,今回はあまり良くなかったです. エンゲキエンゲキしてない演技が売り物のこの劇団, 確かに演技は非常にナチュラルで,その…

ナイロン100℃「カラフルメリィでオハヨ」97年上演分

2008-01-16 DVDで観劇. 97年に本多劇場で上演されたもので,このとき2度目の上演. 劇団主宰者のケラリーノ・サンドロヴィッチ初の私戯曲ということで話題になり, 何度も再演されている人気作ということで期待しておりましたが, あまり面白くなかったです…

第三舞台「トランス」

2006-11-211993年に初演された、第三舞台の「トランス」→詳細はこちら私が高校時代、先輩で鴻上尚史作品が大好きな先輩がいて、 色々と戯曲を見せてもらったりしたものですが、 その中で、当時いちばん好きだった作品。 もちろん、鹿児島という田舎でビデオ…

遊園地再生事業団「ニュータウン入口」

2007-10-01宮沢章夫作・演出の「ニュータウン入口」を観に行った。演劇を初めて観るという友人を連れていったのだけど、連れて行って悪かったなと思った。というのも、全然面白くなかったから。友人に「また誘ってもいい?」と聞いたら、「うーん・・・」と言っ…

こまつ座「ロマンス」

2007-08-05== [公演日程]2007/8/3(金)〜9/30(日) [劇作・脚本]井上ひさし [演出]栗山民也 [出演]大竹しのぶ/松たか子/段田安則/生瀬勝久/井上芳雄/木場勝己 [会場]世田谷パブリックシアター(三軒茶屋) ==お友達と、久々の観劇。劇場に着くまでは、頭痛…

ナイロン100℃「犬は鎖につなぐべからず」

2007-05-31大正〜昭和初期の作品群にもかかわらず、 センスのよい和装、舞台転換時のダンス?で軽妙に仕上がっている。 役者はみな達者で見ごたえあり。 緒川たまきの存在感と美しさに圧倒。登場した一瞬、息を呑むほど。当時の言葉は美しく、語られる内容は…

チェルフィッチュ「三月の5日間」

2007-05-31《あらすじ−WEB「チェルフィッチュ」より引用−》 アメリカがイラクへの空爆を開始した、2003年3月20日前後の東京が舞台。 六本木のライブハウスで出会った男女が、そのまま渋谷のラブホテルへ行き、 そこで五日間を過ごすことから始まる物語。== …

平田オリザ「東京ノート」@こまばアゴラ劇場

2007-05-03== 平田オリザの代表作の一つ。1994年初演、1995年第39回岸田戯曲賞受賞。 9ヶ国語に翻訳され、15カ国にわたる世界ツアー公演も行われている。舞台は2004年の東京の美術館のロビー。 ここで出会う多くの人々のさりげなく、一見とりとめのない、 …

猫のホテル「苦労人」

2007-04-27つい先日、猫のホテル「苦労人」を観てきました。 場所は三軒茶屋のシアタートラム。ストーリーは、「山城」という一族が、 戦国時代から現代までのそれぞれの時代を生きる中で、 それぞれの子孫がそれぞれに苦労している、という話。一つ一つのエ…

寺山修司原作、蜷川幸雄演出「身毒丸 ファイナル」(2002)

2007-01-29藤原竜也×白石加代子 身毒丸ファイナルこのアイテムの詳細を見る観劇週間となった修論提出後の休暇も、今日が最終日。 締めにふさわしい作品でした。はっきりいって、すごいです。「蜷川幸雄演出のロンドン公演で、15歳の新人が大絶賛された」との…

夢の遊眠社(野田秀樹)「野獣降臨」

2007-01-27=============================================== 82年、岸田戯曲賞受賞作品。 再演、海外公演を経て、89年に夢の遊眠社としては最後の公演(ビデオ化)。ちなみに、「野獣降臨」と書いて、「ノケモノキタリテ」と読む。 アポロ11号の打ち上げ、…

夢の遊眠社(野田秀樹)「贋作・桜の森の満開の下」

2007-01-27====== 坂口安吾の同盟小説及び「夜長姫と耳男」を下敷きに、 野田秀樹が作・演出、劇団夢の遊眠社として公演。 初演:1989年、再演1992年(ビデオ化) ======ちょっと野田秀樹ほか役者の演技が重い。 先日観た「半神」でも思ったのだけど、 夢の…

第三舞台「BE HERE NOW」

2007-01-26============================================ 文面はたった一行、「お前を誘拐した」。主人公のもとに届けられた差出人不明の奇怪な手紙。謎を解くメッセージを求めて、登場人物たちは、主人公が20年前に未来の自分に向けてタイムカプセルにしま…

寺山修司原作、蜷川幸雄演出「身毒丸」(1995)

2007-01-26================================ 作:寺山修司/岸田理生 演出:蜷川幸雄 主演:武田真治・白石加代子 ================================寺山修司の代表作に数えられる「身毒丸」 義理の母との禁断の恋の物語。原作の設定はあくまで卑猥で怪しげ…

野田地図「ロープ」

2007-01-25======================================== 2006年12月5日〜2007年1月31日 Bunkamuraシアターコクーン作・演出:野田秀樹 主演:藤原竜也・宮沢りえ ========================================主演の藤原竜也といえば、寺山修司原作・蜷川幸雄演出…

夢の遊眠社(野田秀樹)「半神」

2007-01-25先に感想。ものすごくいいです。 野田秀樹をナメてました。泣きました。============================================= 原作・脚本:萩尾望都『半神』。 脚色・演出:野田秀樹。 初演:1986年 本多劇場 再演:1988年 東京シアターアプル(ビデオ…

第三舞台『デジャ・ヴ ’86』

2007-01-061983年初演(大隈講堂裏特設テント) 1986年再演(紀伊国屋ホール、近鉄小劇場)第三舞台が初めてマスコミに取り上げられた作品、らしいです。 物語は劇中劇を多用した、かなり複雑な入れ子構造になっており、 とても分かりにくい話になっています…

第三舞台「朝日のような夕日をつれて’91」「同’97」

2006-12-14観ました。 基本的には再演なんで、ストーリーは知ってたんですが、 配役と細部の設定が少し変わってます。「'87」では「ワープロ通信」が小道具でしたが、 「'91」では「バーチャルリアリティ」、 「'97」では「癒しと他者(バーチャルリアリティ…

阿佐ヶ谷スパイダーズ・プレゼンツ「イヌの日」

2006-11-15本多劇場です。 詳細はこちら→http://asagayaspiders.net/ 下北芝居小屋すごろくのゴールにあたる本多劇場だし、 役者陣も豪華だったんで、そう大きくは外さないだろうということで。 何より、生の舞台を観たいという欲求が抑えきれなかったのです…

舞台・小説『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』

2006-08-20腑抜けども、悲しみの愛を見せろ講談社このアイテムの詳細を見る話題の本谷有希子、小説から読んでみました。 うーん、この人は「小説家」ではないなぁ。 小説として読むには、ちょっと完成度が低かった。 もともと戯曲だったものを小説に書き直し…