青年団「火宅か修羅か」

2008-01-16

青年団平田オリザ)「火宅か修羅か」@アゴラ劇場

前回,「東京ノート」が非常に良かったので,再び青年団
うーん,今回はあまり良くなかったです.
エンゲキエンゲキしてない演技が売り物のこの劇団,
確かに演技は非常にナチュラルで,そのへんの技術は確かにすごかったんですが,
脚本の完成度がイマイチ・・・
細部にいわゆる演劇的な笑いの要素を取り入れようとして,
わざとらしくなっちゃってたと思うのですがどうでしょう.

平田オリザの演劇理論は(と語れるほど勉強してませんが)
「演劇でなければ,ひとはそんな言い回しや動作をしない」ということを
徹底的にそぎ落とす劇作方法だったと思うのですが,
ギャグの部分はどうしても「それは出来すぎでしょう」と思わせる箇所があって,
全体的に中途半端な印象になったように思います.

無理して笑わせる必要はなかったんじゃなかろうか.
東京ノートでも特にギャグはなかったけど,
戯曲がよく出来てたから,最後まで飽きずに観られたし.
やはり自然さを追及した演出方法では,
戯曲の水準がかなり高くないと厳しいのでしょうねぇ.